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リスクの整理・整頓

post by ishikawa/2015年11月12日

弁護士から学ぶ法律勉強会

旅する取締役会 vol.5 2015年11月12日 15:00-17:00

こんにちは、旅する仕事場のいしかわです。
9月1日は5カ月ぶりの「旅する取締役会vol.10」のイベント日でした。
簡単にですが、その日の様子をレポートいたします!

◎旅する取締役会とは:

「旅する取締役会」は、働くうえで起きるトラブルのケーススタディをする勉強会です。

毎月取締役会のケースは講師・アドバイザーの長田大徳弁護士(法律事務所横濱アカデミア所属)が実例をもとにケースを題材にケースを作ってくださいます。毎回本格的なケースをご用意いただくので、勉強会もとても実践的な内容になっています!

久しぶり&10回目の取締役会だったのですが、初参加の方がお二人!取締役会の前身「法律勉強会」からお久しぶりの方の参加もあって10名お集まりいただきました(^^)

◎今回の議題:「契約書の読み方」

詳しい内容は省略しますが、「自社のとある事業部門を売却するにあたって、アドバイザリー業務委託を結ぶ会社より送られた契約書の内容に問題はないか、契約書に調印してもOKか、ダメな場合はどこがダメか」を株式会社旅する仕事場の社長より『検討せよ』と指示がありその内容を取締役会で検討しています。
※旅する取締役会は参加者が『㈱旅する仕事場の取締役で、毎回社長よりトラブル発生の解決を検討するように取締役会に招集されている』という設定のロールプレイング勉強会です。

売却事業情報

  • 年商 : 1億3,000万円(利益率20%)
  • 家具部門 : 売上7000万円(利益率20%)
  • 内訳:鎌倉屋2,000万円 その他5,000万円
  • オフィス、倉庫、工場はすべて転貸(借)物件 正社員5名
  • 取引先:カマコンバレー証券(ちょっと悪いうわさも聞く)

まずは各自で社長からのメールと契約書の内容を読み、2グループに分かれて検討を30分間し、それぞれのグループで内容の検討を行いました。

  • Ⓐグループ:家具部門の売却を見直しつつ、契約書の内容も変更する
  • Ⓑグループ:家具部門の売却を有利に進められる内容に変更する

議事録 画像をクリックすると大きくなります。

◎契約書検討項目

以下はⒶ・Ⓑグループ共通で調印するための契約書変更・改定案として挙がった内容を一部抜粋したものです。

  • 1条
  • ・委託する業務の内容がふわっとしていてわからない点
  • ・アドバイザリー業務を第三者へ依頼することができない点
  • ・事業購入者に弊社が直接交渉することができない点

  • 3条:
  • ・契約の有効期間の「1年間」は妥当か?
    →Ⓐ短縮するべき=6か月
    →Ⓑ有効期間満了でも交渉中の場合は期間が延長される点に期限を設けるべきでは

  • 4条:
  • ・家具部門は弊社年商1億3,000万の半分強(7000万)を担っている部門で、契約書記載の事業販売希望額が3000万円は安すぎる点
    →Ⓐ完全成功報酬制として、一律契約金額の10%に変更する
    →Ⓑ希望金額を上げる必要がある
  • ・Ⓑ複数の支払いがあった場合、すべての支払いが初回受取が行われる日から5日以内という点(報酬の前払いになっている)
  • ・Ⓐ契約有効期限終了後24ヶ月以内に交渉相手て契約成功した場合の報酬は、10%ではなく1%に変更する

  • 6条:
  • ・契約解除した場合の違約金がとても高い!(最大で240万円)

  • 7条:
  • ・Ⓐ全面カットしたい
  • ・Ⓑ諸経費の制限が全くない点が困る。使う費用の事前申告などの手続きを行ってから支払うように変更したい

長田先生からの総評

Ⓐ・Ⓑ両グループともに契約書の内容をとてもよく見れていて、
気にしてほしいなと思った部分はは「ほぼ」触れられていました。
とても良かったと思います!

[ 大 切 な こ と は ]

  • 1.契約書の見方は「上から順番に読む」ではなく、「重要なところから優先に読む」!
  • 2.重要度は『何にお金をつかうのか』を考えることで見えてくる!

具体的な例をあげると、 契約書:第1条(アドバイザリー業務の委託)
(1)本件に関する取引の相手方のの紹介及び選定に関する支援
(2)本件に関する本件相手方との交渉の仲介、調整及び支援
(3)本件のスキームに関する助言

このように第1条の内容に書かれた「支援」「助言」という言葉では、具体的にアドバイザリー業務で「何をしてもらえて」、「何をしてしてもらえないのか」が全く分かりません。
いったいどのような業務に自社のお金を支払うのかがわからない=「何にお金を使うのかわからない」契約書は信用できるものでしょうか?

今回の契約書で重要な項目は1条、4条、6条です。
支払う報酬の金額は妥当なものか、解約した場合に払う違約金額は不当な金額であるか・・・
自分たちが『何にお金をつかうのか』をしっかり考え、リスクを防いでいきましょう!

ただし、自分たちの利益・優位性だけを求めるのもよくありません。相手の立場を考えることも大切です。
Ⓐ・Ⓑの両グループとも変更を検討していた1条の2項(第三者との交渉)や3項(契約相手との直接の交渉)の許可や、4条の契約終了後一定期間内の契約成立の際のインセンティブを無くすこと、7条の諸費用の支払いを無くすこと、といった内容の変更は先方のリスクが高まってしまいますので全面カットというのは難しい内容のようです。

最後にもう一つ。 今回は家具部門のオフィス、倉庫、工場はすべて【転貸(借)物件】であることのリスクには皆さん目が向けられていませんでした。

転貸には土地の所有者の意向で家賃が上がるリスクや、場所が使えなくなるリスクといったものを持つとても不安定な条件です。
このようなリスクを持った事業を買い取る業種が果たしてあるのか。その場合売却希望金額は本当に安すぎるのか・・・

といった目線での検討もできていたら尚良し!でしたね!

次回の旅する取締役会は10月27日(木曜)です。
リーガルマインドでリスクを未然に防ぐ。
皆さまのお力になれる時間を目指して頑張ります!

◎企画・パートナー講師:

長田 大徳 弁護士 法律事務所横濱アカデミア所属 http://yokohama-academia.jp/
旅する仕事場は個人事業主・スタートアップも多く所属するシェアオフィス。「仕事場にいる方が困ったことがないように」と法律面からシェアオフィス旅する仕事場をバックアップしてくださっています。

鎌倉・旅する仕事場に興味のある方はぜひ内覧会にご参加下さい。内覧会の申し込みはこちらから

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